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まさかの実話!「バイス」動画配信中!実在する悪名高き米副大統領・チェイニー [U-NEXT]



2019年4月に劇場公開された実話「バイス」がU-NEXTより動画配信中です。

日本では馴染みがないですが、アメリカやアメリカの政治をよく知る人々の間では、

「史上最強の副大統領」「影の大統領」と呼ばれ、ジョージ・W・ブッシュの下で副大統領を務めたディック・チェイニーの実話が描かれています。

タイトルの「バイス」は原題で「VICE」と書き、単独では「悪」「悪習」「悪徳」を意味します。

「VICE」を名詞の頭につけるとvice-president(ヴァイスプレジデント)となり、「副社長」「副理事長」および「副大統領」の意味になります。

ディック・チェイニーは、まさに両方を兼ね備えた人物ということが「バイス」を観るとわかります。

この映画の素晴らしいことは、ディック・チェイニー自身が亡くなってからの作品ではなく、現在も生きている中での映画公開です。

本人から名誉棄損とか、上映禁止などの妨害が出ていないところを見ると、本当に真実が描かれた実話なんだろうなあと思います。

ディック・チェイニーの一番の重い罪は、世間知らずで経験不足な世襲政治家ジョージ・W・ブッシュのもとで、

民主主義で自由の国アメリカを彼が全てを牛耳ってしまったことです。

そのために、無意味なイラク戦争が起き4550人のアメリカ兵や、イラク市民60万人を死亡させました。

また、ビンラディンと繋がりがあると疑惑をかけられたザルカヴィがISISを作り、テロで15万人、国際テロで2千人以上も殺害されています。

アメリカの国民の大半がイラク戦争を無駄だったと思っているのに、

ディック・チェイニーはテレビのインタビューでも非を認めていません。

「バイス」の作中には、トランプ政権の現副大統領のマイク・ペンス氏が、当時イラク戦争に賛成していた本人映像も映し出されます。

恐ろしい権力の暴走を描いた作品です。

しかし、アダム・マッケイ監督がコメディ番組出身という事もあって、

普通に描けば悲劇になってしまう内容を、笑うに笑えないブラックコメディに演出してくれました。

バラエティのような演出もあり、テンポもよく作品にグイグイと引き込まれます。

役者たちの演技も特殊メイクも駆使しながら、かなりのそっくり具合を見せてくれます。

ディック・チェイニーを演じるのは、クリスチャン・ベールで、彼はこの作品のために20キロも体重を増やしたそうです。

彼の演技力は素晴らしく、チェイニーが権力を手にすればするほど顔が歪んでいくのが見ものです。

他にも、ブッシュ大統領やラムズフェルド、パウエル国務長官など日本でも馴染みのある政治家が登場します。

彼らもかなりそっくりなので親近感がわきますよ。

「バイス」を観た感想なのですが、ディック・チェイニーは観客から見ても怪物ではないし、理解不能ではありません。

妻、家族を愛する平凡で酒癖の悪い青年が、後に妻となる恋人に尻を叩かれて政界の道に入り、野心に溢れた妻の期待に応えようとして権力を追い求め、その過程で手段を選ばなくなっていってしまうのです。

妻は女性が活躍できない時代への恨みから、夫をあまりにもたきつけ過ぎてしまったかもしれません。

結局、みんなが実態のない権力に振り回されるのです。

麻薬のように権力は人狂わせてしまいます。

アダム・マッケイ監督は、作品を通じて我々に問題提起してくれます。

作品を観て、あなたはどう感じるのでしょうか?

■「バイス」おすすめ動画配信先
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[ 注意 ]
紹介している作品は、2019年10月23日時点の情報です。
視聴する時期により配信終了している場合もありますので、詳細は公式ホームページにてご確認ください。






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